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注意!クラミジアは自然治癒しない!

クラミジアは最もありふれた性感染症のひとつで、日本では10代の若者のうち10人に1人が感染しているという統計があります。
クラミジアは自覚症状が少ないことや、予防に関する正しい知識が普及していないことが、若者に大流行している理由と考えられます。
何の防備もせずに性行為をした場合、クラミジアの感染率は50%とも言われています。
誰でも感染する可能性があると考えて、予防や治療に努力することが大切です。

クラミジアに感染しても、男性の約80%、女性の約50~60%は無症状と言われています。
症状が出ても、男性は排尿時に軽い痛みやかゆみを覚え、女性はおりものが増えたり軽い生理痛を感じたりする程度です。
しかし治療しないまま放置しておくと、男性は尿道炎から精巣炎を起こし、男性不妊症などの重篤な症状に進行するリスクがあります。

女性の場合は放置すると病原体が子宮頸管から子宮内膜・卵管へと侵入し、不妊症の原因になります。
さらに進行すると腹膜や肝臓にまで進行して、きわめて重篤な症状を起こす恐れもあります。
また炎症を起こしている皮膚は免疫力が下がっているため、他の性感染症にかかりやすくなります。
クラミジアに感染していると、HIVへの感染率が3~4倍になるというデータもあります。
こうしたリスクがあるので、たとえ症状がなくても早期に治療するのが望ましいと言えます。

原因のよく分からない性器のかゆみや排尿痛などは、たまに自然治癒してしまうことがあります。
これらは皮膚の常在菌が原因で、免疫力が落ちたときに発症することがあり、体が元気になれば症状が収まると考えられます。
クラミジアの原因はクラミジア・トラコマチスという細菌の一種で、皮膚の常在菌ではありません。
そのため自然に備わった免疫力だけでは消滅しないのが普通です。
症状が軽いので勘違いしがちですが、クラミジアが自然治癒することは基本的にはないと考えたほうが良いでしょう。

風邪の抗生物質でクラミジアが治る?

自然治癒しないはずのクラミジアですが、アメリカの研究では1年以内に45%の患者が、4年以内に95%の患者が自然治癒したという報告があります。
もし本当なら治療は必要ないことになりますが、何もしないで治ったと考えるのは早計でしょう。
クラミジアの原因となる細菌には、いろいろな抗生物質が有効だからです。

市販の風邪薬には抗生物質が含まれていますし、外傷や歯の治療でも抗生物質が使用されます。
これらの中には、クラミジアを殺菌する作用を持つものもあります。
他の目的で使った抗生物質が、知らないうちにクラミジアを治療していたのかもしれません。
アメリカの研究は、この点を見落としている可能性があります。

では風邪薬を飲めばクラミジアが治るのかというと、それほど簡単なことではありません。
抗生物質にも多様な種類があって、それぞれに効く細菌と効かない細菌があります。
風邪薬の中に、たまたまクラミジアに効く抗生物質が含まれていれば、うまく治ることも考えられます。
しかしたとえばペニシリンのように、クラミジアに効果がない抗生物質では服用しても無駄です。

また服用量が適正かどうかという問題もあります。
クラミジアと風邪では、治療するのに適当な分量や服用期間が異なります。
いい加減な服用のしかたをしていると、細菌が薬剤に対する抵抗力をつけて、普通の薬では治らなくなってしまう恐れがあります。

現在クラミジアの治療には、1回飲むだけで効果が10日間続く薬が開発されており、飲み忘れがないことから多くの方に利用されています。
自然治癒に期待したり、中途半端な知識で風邪薬を利用したりせず、効果のはっきりした治療薬を服用することをお勧めします。

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